本日5月17日(水)13時より宝性寺念仏講による天当ひょう難念仏会が行われました。
大太鼓、小太鼓、大鉦を叩き鳴らし大数珠を円になって廻して、お天道さまに祈りを捧げました。
その時は 南無阿弥陀仏を大きな声でお唱えします。
なーむ、あーみ、だーぶーつ!
なーむ、あーみ、だーぶーつ!
なーむ、あーみ、だーぶーつ!
これを唱えながら皆で大数珠を廻します。
七返目になると区切りの大金が鳴らされます。
主な配役は大太鼓と大鉦を順番にどちらかを担当しながら回っていきます。
すべての皆さんが配役を勤めるまで。
この行事は農家のみなさまの五穀豊穣、そしてその天敵の一つとされた雹(ひょう)が降り、せっかく育った穀物に被害がないよう、お天道さまにお願いする大切な年中行事として宝性寺では今も護られ続けられております。
宝性寺は多くの農家の方に支えられてきました。収穫等農作業の忙しい時期でもお寺で念仏があるなら行ってこいとご主人さまの許しを得ることが出来たなどという話も聞きました。
それほど大切にこの念仏行事は護られてきたのです。
本日はこの行事を先頭で守り続けてくださっている100歳を数えた講員さんから祈り始まりました。このお背中から宝性寺は沢山の学ばせていただいております。
そして本日はその祈り、願いが埼玉民俗学を研究されている先生の耳にも入り、平成32年発刊予定の民俗学をまとめた本の取材にもきて見ていただきました。
間違いなく後世の記録に残る行事となりました。
その本を今日集まったみんなで見ましょうね。と共通の楽しみを持ちました。
そのような気持ちにさせてくださった取材の先生にも心から感謝いたします。ありがとうございました。
そして今もなお時は否が応でも刻まれています。
寺としてどのようにその時を繋いでいくのか。その大きなヒントを今日も得させていただきました。しっかりと見届けてこのような場所にも記録して参りたいと思います。
本日、お越しいただき法要参加くださったみなさま、取材に来てくださった先生、ありがとうございました。心より感謝いたします。合掌